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アフガニスタン Afghanistan |
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危険度5: |
危険度とは?
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安全なエリアに避難する必要がある極めて 危険なエリアなので渡航・滞在しないでください。 |
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❗️危険要因(アフガニスタン) アフガニスタンにおいて不測の事態に遭遇しても、治安部隊等による救援や保護が適切になされるとは限らず、緊急医療を受けることも極めて困難な状況です。また、在アフガニスタン日本国大使館も、安全上の問題や交通・通信事情の制約等から、迅速な救援を行うことが極めて困難な状況となっています。アフガニスタンへの渡航はどのような目的であれ止めてください。
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⚠️要注意エリア ●アフガニスタン全土 【渡航するのは止めて下さい!】 ・やむを得ない事情で滞在せざるを得ない場合は、政府機関、所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。
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アフガニスタン
テロ情報
現状
アフガニスタンでは、タリバーン等の反政府武装勢力による駐留外国軍やアフガニスタン治安部隊、政府関係者、外国人・外国権益及び民間人等を標的としたテロ・襲撃等が、首都カブールを含む各地で多発しています。
2014年末、国際治安支援部隊(ISAF)の任務が終了し、アフガニスタン治安部隊に治安権限が移譲されました。2015年初めからは、米国を含むNATO加盟国等の部隊は「確固たる支援任務(RSM)」として、アフガニスタンでの駐留を継続しています。これに対し、タリバーンは、外国軍のアフガニスタン駐留は侵略行為であり、外国軍が完全に撤退するまで戦闘を継続するとの姿勢を示し、首都カブールを含む各地においてテロ攻撃等を激化させています。こうした状況下、アフガニスタンにおけるテロの発生状況はより一層悪化しており、民間人の死傷者数も増えています。直近では、2017年1月10日、首都カブールの国会議事堂付近で情報機関を狙った爆発が起き、38人が死亡、72人が負傷し、南部ヘルマンド州でも同日、自爆テロが起き7人が死亡しました。同年2月8日には、首都カブールの最高裁判所近くの駐車場での自爆テロにより少なくとも20人が死亡する事件や、北部ジョズジャン州で赤十字国際委員会の車列が武装集団に襲撃され、赤十字の職員6人が死亡、2人が行方不明となる事件がなどが発生しています。また、同年3月1日、首都カブールで、自爆テロが相次ぎ、16人が死亡、44人が負傷しました。
各組織の活動状況
タリバーン
1996年から2001年までの間、アフガニスタンを実効支配し、現在は国内の反政府武装勢力として最大の勢力を有するタリバーンは、アフガニスタン東部及び南部を中心に、国内各地で活発なテロ活動を続けています。タリバーンは、アフガニスタンからの駐留外国軍の撤退及びイスラム統治を標榜し、駐留外国軍やアフガニスタン治安部隊、政府関係者等を対象に、自爆攻撃や簡易爆弾(IED)等による攻撃を繰り返しています。また、タリバーンの中には、ハッカーニ・ネットワーク等のように、独自にテロを計画・実行するグループも存在します。
2014年末のISAFの任務終了及びアフガニスタン治安部隊への治安権限移譲に伴い、2015年初めから、米国を含むNATO加盟国等の部隊はRSMとして、アフガニスタン治安部隊に対する訓練・助言及び支援を行うため、アフガニスタンに駐留しています。これに対し、タリバーンは、駐留外国軍が完全に撤退するまで戦闘を継続するとしています。
また、2015年7月には、タリバーンの最高指導者オマル師の死亡が確認され、後継者としてマンスール師が選出されましたが、それ以降、マンスール師を支持するグループとこれに反対するグループとの間で激しい内部抗争が繰り広げられています。タリバーン内部の後継をめぐる問題が治安情勢に与える影響について注視する必要があります。
こうした中、マンスール師率いるタリバーンは、2015年9月、クンドゥーズ県(北東部)県都クンドゥーズ市を一時的に陥落させました。その後もタリバーンは、アフガニスタン北部、北東部、南部及び西部において大規模な攻撃を行い、全国で20を超える郡を相次いで制圧する等、攻勢を強めています。
ヒズベ・イスラミ・ヘクマティヤル派
グルブッディン・ヘクマティヤル元首相が率いるヒズベ・イスラミ・ヘクマティヤル派は、タリバーンに次ぐ反政府武装勢力とされ、アフガニスタン東部及び北東部一帯を中心に、一定の勢力を維持しています。同派は、駐留外国軍の撤退及びイスラム統治を標榜し、アフガニスタン東部や北東部、中央部を中心に、駐留外国軍や政府関係者を主な標的としたテロを実行しているほか、各地域の支配権をめぐって、タリバーンと衝突する等しています。また、同派の一部によるISILへの参加を示唆する動きもみられます。
アル・カーイダ
アル・カーイダは、アフガニスタン・パキスタンの国境地域に潜伏しつつ、イスラム諸国から異教徒の影響を排除することを目的として、アフガニスタンに戦闘員を送り出す等、米国及びその同盟国等に対する攻撃に関与しているものとみられています。しかし、近年、アル・カーイダが単独で実施したテロ事件は確認されていません。また、空爆によるアル・カーイダ幹部の死亡も報告されています。
ISIL系武装勢力
2015年1月、ISILは、アフガニスタン及びパキスタンの親ISIL武装勢力を「ISILホラーサーン州」と名付け、実質的な支部を設立しました。ISILホラーサーン州は、ナンガルハール県(東部)の複数の郡に拠点を置きつつ、複数の県において活動を行っています。イラクやシリアからの戦闘員も参加しているとみられ、タリバーンとの間で戦闘を行う一方、政府関係者や治安部隊、民間人等に対するテロ・誘拐等を行い、タリバーンや政府に協力した疑いのある民間人を斬首する等しています。また、2015年10月には、首都カブールにあるイスラム教シーア派系の宗教施設付近で爆弾テロを実行しています。今後、同武装勢力がアフガニスタンにおける影響力を強める可能性もあり、注意が必要です。
トラベルアドバイス
・いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
・アフガニスタンでは、タリバーンやヒズベ・イスラミ・ヘクマティヤル派等の反政府武装勢力がテロ活動に関与しています。東部地域等では、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)系武装勢力の活動も確認されており、こうした組織の動向にも注意する必要があります。
・やむを得ない事情で滞在せざるを得ない場合は、政府機関、所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。
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アフガニスタン
犯罪・誘拐情報
現状
アフガニスタンでは、国際社会の支援のもとに社会経済構造等の改善に向けた努力が続いていますが、国内の治安情勢は極めて流動的です。タリバーン等の反政府武装勢力が依然として根強い勢力を保ち、国軍・外国軍、警察、政府関係機関、国連機関、外交団、外国NGO等へのテロ攻撃を繰り返しているほか、武装した犯罪グループによる強盗や身代金目的の誘拐事件も多発しており、外国人も一般犯罪はもとよりテロ・誘拐の標的となっています。日本人の被害事例として、2005年8月にアフガニスタン南部カンダハール県のパキスタン国境付近で日本人旅行者男女2人が殺害された事件、2008 年8月に東部ナンガハール県ジャララバードにおいて日本人NGO職員が誘拐・殺害された事件、2010年4月に北部クンドゥーズ県において日本人ジャーナリストが誘拐・監禁され、約5か月後に解放された事件がそれぞれ発生しています。
アフガニスタンでは誘拐事件も多発しており、年間の発生件数は数百件に上ります。反政府武装勢力が政治目的のために実行する場合もありますが、多くは犯罪者集団による身代金目的の犯行とみられています。また、一部地域では、高い失業率と貧困から、誘拐がビジネス化しています。これらの誘拐事件では、政府高官の家族、政府関係者、警察官等治安部隊関係者、裕福なビジネスマン、ジャーナリスト、援助関係者、建設作業員等、様々な人々が被害に遭っています。僅か2,000アフガニー(日本円で約3,400円)の身代金目的で、一般の子どもが誘拐されるケースもあります。
都市別情報
首都カブール
カブール市内は、治安部隊による厳重な警戒が続いているものの、タリバーンによる政府機関、治安部隊、外国軍及び一般の外国人を標的としたテロ攻撃等が頻繁に発生しています。タリバーンは、毎年4月から5月に「春季攻勢」の開始を宣言し、全国的にテロ・襲撃等を実行し、活動を活発化させています。この「春季攻勢」は、全国的に見ると、例年、夏場にそのピークを迎え、冬の到来まで継続する傾向にありますが、カブール市内においては、一年中テロが多発しています。
最近では、外国人の多く集まるホテルやゲストハウス等において、外国人を標的とした襲撃事件が継続的に発生しているほか、最高裁判所、省庁及び国会といった政府中枢機関を標的とした事件も発生しています。特に、ホテルやゲストハウスの襲撃事件では、事前に実行犯グループが宿泊していたケースや反政府武装勢力に内通している警備員が実行犯を手引きするケースが散見されており、カブール市内においては、外国人が身の安全を確保することが難しい状況にあります。このほか、誘拐、強盗、窃盗等も多く、特に外国人を標的とした誘拐は増加傾向にあり、外国人は、反政府武装勢力及び営利目的の犯罪者集団の両方から常に狙われていることに留意しなければなりません。
ジャララバード市
ジャララバード市を中心とするナンガルハール県は、アフガン国内で事件発生件数が常に上位に入る県です。ジャララバード市においても、反政府武装勢力による治安部隊や政府機関等を標的とした自爆テロや襲撃事件が多発しています。また、武装集団による民間人誘拐事案も発生しており、過去には、2008年8月、ジャララバード市近郊において、邦人NGO職員が誘拐・殺害される事件が発生しました。
ヘラート市
ヘラート市を含むヘラート県では、反政府武装勢力による事件が増加傾向にあります。ヘラート市内で発生した事件の攻撃対象は、治安部隊、政府機関、外国軍、民間人と多岐にわたり、事件の形態も、自爆テロ、銃撃、簡易爆弾攻撃等、様々です。また、犯罪者集団による外国人を標的とした誘拐、強盗、窃盗事件も多く発生しています。
マザリ・シャリフ市
マザリ・シャリフ市を含むバルフ県では、2015年以降、治安情勢が悪化しています。マザリ・シャリフ市内においても政府機関に対する自爆テロ、NGOを標的とした簡易爆弾による攻撃や民間人を標的とした誘拐事案が発生しているほか、バルフ県における治安情勢の改善を求めるデモが発生しています。
バーミヤン市
バーミヤン市及びその周辺地域では、反政府武装勢力の活動は限定されており、治安は比較的安定しているとも言えます。他方で、過去にはバーミヤン県内において外国人誘拐事案が発生しているほか、最近では、学校を標的としたロケット弾攻撃や放火、毒物混入事件も発生しており、引き続き注意が必要です。
トラベルアドバイス
・いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
・やむを得ない事情で、渡航・滞在される場合には、緊急時の連絡のため、短期の渡航・滞在であっても、到着後遅滞なく在アフガニスタン日本国大使館に連絡先・日程などを届け出てください。また、携帯電話等の連絡手段を確保し、常に大使館と連絡をとれるようにしておきましょう。
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アフガニスタン
病気・感染症情報
衛生・医療事情
首都カブールは、世界でも最も環境が汚染された都市の一つに挙げられています。低品質なガソリンやディーゼル燃料、排気ガス対策の取られていない10年以上前の中古車が市内を走行している自動車の8割以上を占めること、住民が暖を取るため古タイヤや木材を燃やすこと、頻発する停電のためにジェネレーターが絶え間なく作動することなどが原因で、大気中の窒素酸化物、硫黄酸化物は先進国基準の約100倍の濃度であり、このため2009年1月には大統領が大気汚染非常事態宣言を出しています。また、アフガニスタンには生活ごみ、医療廃棄物を含む産業廃棄物の処理システムがありません。生活用水は、上下水道が未整備のため井戸水(カルシウム成分の多い硬水)を使用していますが、前述のようにゴミ処理システムが存在しないため、井戸水から一般細菌や大腸菌などが検出されることが稀ではないので、水は必ず沸騰させたものや信頼しうるミネラル・ウォーターを、飲料水、料理用水として使用してください。
アフガニスタンにおいては、外国人が安心して受診あるいは入院できる設備の整った医療機関は、地方は言うまでもなく、首都のカブールにさえほとんどありません。欧米や日本製の薬剤は極限られた範囲でしか流通が無く、また非常に高価です。消毒薬やガーゼなどの基本的な衛生材料も不足しています。一般に流通している薬剤、衛生材料はイラン、パキスタン、インド製のものが多く、保存状態その他の点で信頼性に欠けるものも多々見受けられます。このような事情から、首都カブールおよび近隣県の在留邦人は、市内の外国系プライベート・クリニックを受診しています。しかし、これらのクリニックで対応できない疾患は、以前はISAF(国際治安支援部隊)野戦病院へ医療支援を要請していましたが、軍の縮小に伴い病院は閉鎖となったため、今後は近隣先進国への緊急医療移送を行います。移送に関しての費用は個人負担になりますので十分な保険に加入することをお勧めします。
警戒すべき病気・感染症
食中毒(細菌性、アメーバ性)
外国人が罹患する最も多い病気です。潜伏期は様々ですが、一般に感染後1 ~2日で嘔吐、下痢、発熱、腹痛などで発症します。細菌性食中毒は年間を通じて見られますが、5月~11月の気温の高い時期に多発します。料理人、使用人の衛生管理に注意し、手洗いの励行が大切です。外食をする際には、加熱されたものを食べる、生水を飲用しない等の注意が必要です。
腸チフス
腸チフスは感染症法で第3類感染症に分類される重篤な腸管感染症であり、チフス菌で汚染された水、食材を介した糞口感染の様式で伝搬します。潜伏期は通常10~14日で初発症状は発熱が最も多く、時に39~40度に達します。この時期に全身に皮疹が出現することがあります。その後40度台の発熱が持続し、重症の場合、意識障害が認められます。さらに進行すると下血や腸管穿孔が起きることがあります。治療は抗菌剤を用います。重症例に対してはステロイド剤を併用し、腸管穿孔に対しては外科的な治療が行われます。腸チフス菌は非常に感染力が強いので患者さんの糞便、血液に対しては十分な注意が必要です。
A型肝炎
ウイルス性肝炎の項でも述べますが、A型肝炎はA型肝炎ウイルスで汚染された水、食材(生野菜・魚介類など)を介して伝搬する疾患で、伝搬様式は糞口感染です。潜伏期は2~7週間で、発熱、食欲不振、吐き気、全身倦怠感や皮膚や眼球白目の黄染、便の色が薄くなる等の症状が出現します。ごく稀に生命を脅かす劇症化が起こりますが、大部分は自然回復する経過をたどります。従って特異的な治療法はありませんが、必要に応じ安静保持のための入院や、食欲不振に対して補液治療が行われます。
刺咬症(蛇、蚊、蜂、ダニ、シラミ、サソリ、毒蜘蛛、など)
カブールにおいても、ダニ、シラミの大量発生、サソリの出現をみる事があります。また蚊や蝿などによる咬症は以下の項で述べる皮膚リーシュマニア症やマラリアなどの原因となるため、野外で活動する際は忌避剤などの使用を勧めます。
呼吸器疾患、アレルギー疾患
首都カブールは湿度が低く、朝晩と日中の寒暖の差が大きく、さらに土埃が多い上に大気汚染も著しいため、普通感冒、気管支炎などの呼吸器疾患やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などのアレルギー等に罹患しやすくなります、また気管支喘息が増悪したり、空気感染で起こる呼吸器疾患が流行しやすい状況にあります。呼吸器に持病がある方は、当地来訪時、常備薬の持参をお勧めします。
ウイルス性肝炎
通常ウイルス性肝炎は、経口感染するAとE型、血液・体液などから感染するB、C、D型が知られています(その他、G型)。血液・体液で感染する肝炎は性行為感染症にもなります。当国では、A型、E型、B型、C型肝炎に注意が必要であり、A型およびB型肝炎に関しては、予防接種を勧めます。E型、C型の予防接種は未だありませんが、食中毒予防および当地で緊急輸血を必要とする事態を避ければ予防できます。ウイルス性肝炎の潜伏期は各々で異なります。症状は全身倦怠感、食欲不振、黄疸等が一般的です。A 型肝炎は時に発熱を伴い、全身倦怠感、食欲不振と相まって、病初期に普通感冒と診断されてしまうことがあります。ウイルス性肝炎は劇症化、慢性化しなければ予後良好な疾患ですが、経過観察や安静の維持のため原則的に入院治療となります。
皮膚リーシュマニア症
サンチョウバエ(Sand fly)を介して感染する寄生虫症です。虫の刺咬部が結節(しこり)、潰瘍と進行します。皮膚リーシュマニア症は、患者の個体差によって、自然治癒から難治、瀰漫例まで様々です。治療はペントスタムという薬を内服するか、患部への局所注射を行います。世界保健機関(WHO)は、首都カブール(人口200~250万人)で年間約6万人の患者が発生していると推定しています。
マラリア
ハマダラ蚊の媒体で感染する原虫症で発熱性疾患です。WHOによると、アフガニスタンは地中海以東で2番目にマラリア発生の多い国です。WHOと当国保健省が、アフガニスタン全34県中14県がマラリア高リスク県、低リスク県は16県、マラリアが無い県はわずかに4県と発表しており、2011年の発生件数は48,2748件で、ほとんどが三日熱マラリアであると報告しています。2010年のワールドマラリアレポートでは、国民の72%が高汚染地域(1000人に対し1人以上の発生)に住むと報告されました。マラリアは主として5月から11月の乾期に発生し、治療には抗マラリア薬であるクロロキン製剤が使用されますが、生命を脅かす可能性が高い熱帯熱マラリア原虫の7割近くがクロロキンに対して耐性を有しています。首都カブールの標高は1800メートルで、マラリア低リスク地域ですが、米軍はマラリア予防薬の服用を義務づけています。マラリア高リスク地域(ナンガルハール、ラグマーン、クナール県など)への訪問は、事前に現地の医療情報を入手し、必要な予防対策を取るよう勧めます。マラリアの潜伏期間は3日熱マラリアで14日前後、熱帯熱マラリアでは12日前後で、悪寒・戦慄を伴う発熱で発症します。体温は時に40度近くまで上昇し1~2時間持続し、この熱発作が3日熱マラリアで48時間毎、熱帯熱マラリアで24時間毎に起こります。体温の上昇とともに筋肉痛、口渇、呼吸促迫等が生じ、熱帯熱マラリアは急速に重篤化し死亡に至る危険性が高いために迅速な診断が重要ですが、当国の一般医療機関にはマラリアの診断に必用な医療器具が未整備なところが多く、臨床症状のみで診断され治療が行われることが多々あります。抗マラリア薬は副作用も多いので確定診断を受け治療を行うことが望ましくそのためには設備、機材の整った信頼の置ける医療機関への受診が必要です。
狂犬病
狂犬病ウイルスに感染している小動物(犬、猫、キツネ、狸、コウモリ等)に噛まれることにより発症します。発症後の死亡率はほぼ100%で有効な治療法は確立していません。潜伏期間は咬傷部位により異なり、長くて数年ということもあります。むやみに動物と接触することを避けることが大切です。また予防接種があるので、仕事上、野生動物や小動物との接触が想定される際には、事前に必要な対策を取ることを勧めます。
一酸化炭素中毒
建物の換気不備のため、灯油暖房機器の不完全燃焼による一酸化炭素中毒が散発的に発生(冬季)します。灯油暖房機器を使用する際には、換気に注意を要します。
高山病
首都カブールの標高は1800メートルで典型的な高山病はありませんが、高地のため、赴任当初、頭痛、不眠、動悸、易疲労感を訴える方が多く見られます。当地到着後1~2週間は、環境に順応するまで十分に休養をとることが大切です。
熱中症
夏期の首都カブールは、高温低湿なため、屋外で知らない間に大量に発汗することが多く、脱水に陥ることがあります。長時間、高温環境に曝されると身体の体温調節機能が障害されて、強い脱水症状、高熱が出現します。高温環境下では水分(スポーツドリンク等)の摂取に心がけてください。尿量が少なくなり始めたら要注意です。
トラベルアドバイス
・海外旅行傷害保険に加入し、万一の受傷・発病の際に受けられるサービス(高額な緊急移送も含めた)や手続き方法を予め確認しておきましょう。
・下水道の未整備、ゴミ処理システムの不在などが原因で、生水は大腸菌などの細菌やアメーバ、さらに重金属による汚染が報告されています。生水は絶対に飲まないようにし、コンタクトレンズ着用者は、生水は勿論ですが水道水でのコンタクトレンズ洗浄も避けるようにしてください。
・火が通っていない食物(外食ではサラダにも注意)は食べないようにしてください。ミンチ類は中心部まで火が通っているのを確認してから食べるようにしてください。火が通った食物でも,冷たくなった食物は再加熱してから食べてください。
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アフガニスタン
自然災害情報
現状
地震
アフガニスタンは活断層帯に位置しており、地震が起こる可能性があります。
洪水、地滑り
冬の時期や激しい雨が降った後などは洪水や地滑りが発生しやすいです。
トラベルアドバイス
・いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
・やむを得ない事情で、渡航・滞在される場合には、地震や洪水、地滑りに気をつけてください。
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トラベルアドバイス
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テロについて
(1)いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
(2)アフガニスタンでは、タリバーンやヒズベ・イスラミ・ヘクマティヤル派等の反政府武装勢力がテロ活動に関与しています。東部地域等では、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)系武装勢力の活動も確認されており、こうした組織の動向にも注意する必要があります。
(3)やむを得ない事情で滞在せざるを得ない場合は、政府機関、所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。
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犯罪・誘拐について
(1)いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
(2)やむを得ない事情で、渡航・滞在される場合には、緊急時の連絡のため、短期の渡航・滞在であっても、到着後遅滞なく在アフガニスタン日本国大使館に連絡先・日程などを届け出てください。また、携帯電話等の連絡手段を確保し、常に大使館と連絡をとれるようにしておきましょう。
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病気・感染症について
(1)いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
(2)やむを得ない事情で、渡航・滞在される場合には、海外旅行傷害保険に加入し、万一の受傷・発病の際に受けられるサービス(高額な緊急移送も含めた)や手続き方法を予め確認しておきましょう。
(3)生水は絶対に飲まないようにし、コンタクトレンズ着用者は、生水は勿論ですが水道水でのコンタクトレンズ洗浄も避けるようにしてください。
(4)火が通っていない食物(外食ではサラダにも注意)は食べないようにしてください。
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自然災害について
(1)いかなる目的であれ、渡航・滞在は見合わせてください。
(2)やむを得ない事情で、渡航・滞在される場合には、地震や洪水、地滑りに気をつけてください。
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緊急連絡先
在アフガニスタン日本国大使館
電話:(93)-799-689-861
住所:Street 15, Wazir Akbar Khan, Kabul, Afghanistan
西アジアの国・地域