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Argentina アルゼンチン |
総合危険度:1.1
(総合危険ポイント:1579.9)
事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
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誘拐
危険度:-
(危険ポイント:-)
当地の誘拐の特色として、短時間誘拐事件(1人から数人を数時間から数日監禁し、金銭を要求する。)が目立っており、従来型の誘拐事件と異なり、誰でも誘拐される可能性があるのが特徴です。対策としては、人通りの多い場所をできる限り行動し、夜間の一人歩きや車の単独運転は避けることが重要です。また、近年では、誘拐を装って自宅に電話をかけ、身代金を騙し取る「バーチャル誘拐」の手口も報道されており、併せて注意が必要です。
被害者を一時的に拘束し、比較的少額の現金を要求し、現金を入手した後に解放する短時間誘拐は、ブエノスアイレス市内やその近傍の都市部で発生しています。
かつて当地で発生した誘拐事件における被害者は大企業の幹部等でしたが、現在は殆どの短時間誘拐被害者がいわゆる一般人であり、誰でも被害に遭う可能性があるため注意が必要です。
・夜間の外出は極力避け、必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅してください。
・日常の行動をパターン化せず、出勤ルート・時間等は変化を持たせましょう。
・日頃から、周辺の様子について、普段と違うかどうか注意する習慣をつけましょう。(監視・尾行等に敏感に気付くことが重要)
・個人情報の管理を徹底してください。
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傷害・暴行
危険度:2.5
(危険ポイント:4887.4)
危険性が高い項目であるため、渡航・滞在するにあたり 十分な注意と安全対策が必要です。
銀行やATMを利用する前後に、強盗に襲われるケースが多く見られます。特に、バイクを使った強盗(通称:モトチョロス)は、通りすがりに金品をひったくるだけでなく、組織されたグループが銀行や両替所付近等の複数の監視ポイントでターゲットを見定め、尾行し、場合によっては複数名で暴行を加えて、金品を強奪するという悪質な犯行を行います。犯行のターゲットとされないためには、銀行等へは複数名で行き、換金する際は少額にするようにする、銀行等の周辺に不審者がいないか点検する、尾行されていると感じたらすぐに近くのお店等に入りその場をやり過ごす、荷物を持って車道と同じ進行方向を車道寄りで歩かない等の対策が必要です。
・外壁が2m以上あり、ガードマンが常駐しているといった警備体制の高いホテルや住居に宿泊しましょう。
・夜間の外出は極力避けること。必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・人が銃器やナイフを持っている可能性がありますので、強盗被害にあった際には抵抗しないでください。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
21.0 |
アルゼンチン |
417.6 |
(最新データ)
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窃盗
危険度:1.3
(危険ポイント:1306.2)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
すり
バスや列車内、観光スポット等の混雑した場所で頻繁に発生しています。通常、犯人はグループであることが多く、1名が被害者の注意をそらす役、1名が周囲を監視する役、1名が実際に被害者の財布等を抜き取る役といった役割が決まっており、組織的に犯行を行っています。このため、特に人混みの中では、リュックや小さなバッグ等は身体の前に抱え、常に警戒している姿勢を見せることで、被害に遭う可能性を減少させるといった対策が効果的です。
置き引き
ホテル・空港等のロビーやトイレ、チェックイン・カウンター、レストラン等において、または、車両からの降車直後、トランク等から荷物を卸している際に被害に遭うケースが多いようです。荷物や鞄から目を離した僅かな隙を狙う場合がほとんどであるため、手荷物を身体から離さないよう注意が必要です。
・貴重品及びスマートフォンは外部から所持していることをわかりにくくし、特に最近スマートフォンはよく狙われるので歩きながらスマートフォンを操作しないようにしましょう。
・場所取りのためにバックを置いたりするのは止めましょう。
・有名な観光地では特に警戒しましょう。
・多額の現金やパスポートなどの貴重品は持ち運ばないでください。
・警官から現金を不当に要求されたら、支払いを拒み、大使館に連絡しましょう。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
356.2 |
アルゼンチン |
626.3 |
(最新データ)
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強盗・強奪
危険度:-
(危険ポイント:-)
タクシーが市民の移動の足として利用されていますが、タクシー運転手が、強盗と手を組み乗客の金品を奪う事件が発生しています。このため、レミース(ハイヤー)かラジオ・タクシーと言われる無線タクシーを2人以上で利用することをお勧めします。エセイサ空港前で待機している流しのタクシーに乗って、法外な料金を請求された被害も報告されていますので、同空港から移動する際には、知り合いに迎えに来てもらう又はできる限り空港内にあるレミース会社を通じて車を手配する等の対策を講じて下さい。
・外壁が2m以上あり、ガードマンが常駐しているといった警備体制の高いホテルや住居に宿泊しましょう。
・夜間の外出は極力避けること。必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
・ホテル客室扉を開閉した際には、必ずロックされたことを確認し、チェーン錠が備わっている場合には必ず使用する。室内にセーフティボックスが備わっている場合、貴重 品はセーフティボックス内に収納しましょう。(ホテルの部屋に侵入されるケースがあります。)
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強姦・強制猥褻
危険度:1.5
(危険ポイント:166.9)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
・夜間の女性の一人歩きは極力避け、タクシー等を利用しましょう。
・夜間の公衆トイレ・公園・人通りの少ない場所、街灯がない暗い道路を避けて歩いてください。
・見知らぬ者からの誘い(食事、観光案内等)には安易に乗らないでください。
・知り合って間がないなど、素性のよくわからない者の家に安易に行ってはいけません。またアパートのオーナー等であっても安易に自分の部屋に入れないでください。
・バー等で見知らぬ者から勧められる飲物には、特に注意しましょう。
・旅行やドライブは複数で計画的に行動するよう心掛けてください。
・身体の露出が多い服装での外出は控えましょう。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
6.8 |
アルゼンチン |
37.1 |
(最新データ)
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テロ
危険度:1.2
(危険ポイント:0.0)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
アルゼンチンでは、1992年にイスラエル大使館が、1994年にはイスラエル共済組合会館が爆破されるテロ事件が発生しています。米国同時多発テロ発生以来、イスラム過激派等によるテロ事件が世界中で報道されている中で、アルゼンチン国内でテロ事件が発生する可能性は完全には否定できません。
・大勢が集まる場所やデモ集会等には近づかないようにしてください。
・特にラマダン(特に金曜日)及びイード期間中はテロが発生するリスクが高いため、その期間中は特に警戒してください。
・政府関連施設に行く際は十分な警戒をしてください。(国会等の政府機関を狙ったテロが発生する可能性があります。)
・レストランでは、オープンスペースや出入口付近、ガラス戸近くを避け、奥の壁際か柱の近くに席をとりましょう。
・爆発音が聞こえたらすぐにその場に伏せ、できれば爆発現場の反対方向に頭を向けて、鞄等で頭部を保護してください。
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国内での死傷者数(人) |
日本 |
0 |
アルゼンチン |
2 |
(最新データ)
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殺人
危険度:1.6
(危険ポイント:110.8)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
・夜間の外出は極力避けること。必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
・外出時は荷物を宿泊場所に預け、できるだけ荷物を持たず両手が使えるようにしてください。
・人が銃器やナイフを持っている可能性がありますので、強盗被害にあった際には抵抗しないでください。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
0.3 |
アルゼンチン |
6.5 |
(最新データ)
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政情不安
危険度:1.1
(危険ポイント:3.5)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
アルゼンチンでは、未成年者犯罪、麻薬関連犯罪の増加及びビジャと呼ばれるスラム街が増大していること等により、連邦首都ブエノスアイレス市を中心に、治安が悪化しつつあると感じている国民の割合が増加傾向にあります。首都ブエノスアイレス市の周辺都市においては、強盗や盗難事件等が頻発し、誘拐、強姦及び殺人等の凶悪犯罪も発生しているため注意が必要です。
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自然災害
危険度:1.0
(危険ポイント:1506.9)
危険性が比較的に低い項目ですが、危険がある場合も あるため注意して渡航・滞在してください。
洪水
ブエノスアイレスを含む北部地域では洪水が発生する可能性があります。
地震、火山
サンファンとメンドーサの地方は地震帯にあり、地震の影響を受けています。アルゼンチンとチリの国境にあるアンデス地方にある多くの火山は、いつでも噴火する可能性があります。噴火した火山からの瓦礫は、川を詰まらせ、溢れさせ、洪水や地すべりを引き起こす可能性があります。
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2007〜2016年 被災者数(人) |
日本 |
1,449,493 |
アルゼンチン |
833,870 |
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交通機関事故
危険度:0.7
(危険ポイント:3289.7)
危険性が比較的に低い項目ですが、危険がある場合も あるため注意して渡航・滞在してください。
アルゼンチン(ブエノスアイレス市内)の運転は荒く、かなりの速度を出して走行し、ウィンカーを出さずに車線変更をする車両も多く見受けられます。また、整備不良車も多く、ブレーキランプやテールランプ、へッドライト等が故障したままの車両も多数走っています。公共交通機関の車両も一般車同様に運転が荒く、バスは完全に止まる前から乗降用のドアを開け、客が乗り終わる前に発車するという危険な運転をすることもしばしばです。タクシーについては、相当に荒い運転のため、十分注意する必要があります。また、鉄道については、過去に整備不良等による大規模事故が発生しているため、利用する際には注意する必要があります。
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人口10万人あたり死亡者数(人) |
日本 |
3.8 |
アルゼンチン |
11.9 |
(最新データ)
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アルゼンチン
テロ情報
現状
近年、アルゼンチン国内で治安当局がテロと認定する事件は発生していません。アルゼンチンで過去に発生したテロ事件としては、1992年及び1994年のブエノスアイレス市内におけるイスラエル大使館及びイスラエル共済組合会館の爆破事件があります。2015年10月、首都ブエノスアイレスにある2箇所の大型商業施設に対してテロを行う旨の脅迫があり、アルゼンチン治安当局が一時的に警備強化を行いました。現在まで、関連する事件は発生していませんが、引き続き注意が必要です。
トラベルアドバイス
・アルゼンチン、ブラジル及びパラグアイが国境を接する三国国境地帯には、過激派組織を支援するイスラム系住民が存在しているとの報道もありますので、引き続き注意が必要です。
・テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努めてください。
・テロはどこででも起こりうるという意識を持つとともに、万が一テロの発生現場に遭遇した場合は、現場から離れることを優先してください。
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アルゼンチン
犯罪・誘拐情報
現状
アルゼンチンでは、未成年者犯罪、麻薬関連犯罪の増加及びビジャと呼ばれるスラム街が増大していること等により、連邦首都ブエノスアイレス市を中心に、治安が悪化しつつあると感じている国民の割合が増加傾向にあります。一般犯罪については、置き引き、スリ、ひったくり(特にモトチョロスと呼ばれるバイクを使用したひったくり)、マスタード強盗(マスタード等の液状のものを服にかけ、被害者が拭き取ることに気をとられている間に置き引きしたり、財布をすったりする手口)等は日常化していることに留意して行動してください。人込みやバスターミナル等、不特定多数の人が集まる場所では特に注意が必要です。また、見ず知らずの人に話しかけられた場合は、気をとられているすきを狙う犯罪者が近くにいると考えて、更に警戒することが必要です。なお、犯罪者はグループで行動することが一般的であり、銃器を携行している場合もあるので、身の危険を感じた場合は抵抗しないようお勧めします。また、首都ブエノスアイレス市の周辺都市においては、強盗や盗難事件等が頻発し、誘拐、強姦及び殺人等の凶悪犯罪も発生しているため注意が必要です。
首都ブエノスアイレスの犯罪被害多発区域
ボカ地区
タンゴ発祥の地といわれており、多数の観光客が訪れますが、首都の下町で、低所得者層の居住地区でもあり、大通り以外は日中でも注意が必要です。近くに大きなサッカー場があり、特に、サッカーの試合日には犯罪が発生する傾向にあります。
フロリダ通り
観光客等で非常に賑わう歩行者通りです。スリやひったくり等の犯罪がよく起きています。
サンテルモ地区
首都で最も古い地区の1つです。週末にはドレーゴ広場においてフェリア(のみの市)が開催され、観光客を含む大勢の人で賑わいますが、スリ、ひったくり等の犯罪も多く報告されています。
モンセラート地区、及びサンニコラス地区
市内金融街で銀行が多数あり、強盗やひったくり等の犯罪が発生しています。
レティーロ駅周辺及びサンマルティン広場
犯罪グループによるひったくりや置き引きが多発しており、邦人被害が恒常的に多い地域です。外国人観光客に対する殺人事件も発生しています。
首都の三大ターミナル(CONSTITUCION駅、RETIRO駅及びONCE DE SEPTIEMBRE駅)
構内の犯罪が主ですが、周辺でも強盗事件が発生しています。また、電車運行の遅延により乗客が暴徒化し、破壊行為が発生したことがあります。
レコレータ地区
エビー夕の墓があるレコレー夕墓地の周辺は、昼夜の別なく多くの観光客で賑わっていますが、ひったくりやスリ等の犯罪が発生しています。
リーベルプレート(RIVER PLATE)サッカー場近傍
試合の日に犯罪や騒動が発生することがあります。
トラベルアドバイス
・夜間の一人歩きは避け、ひと気のない場所には行かないでください。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
・万一、強盗やひったくり、すりなどの被害に遭った場合は、相手が凶器を所持している場合もあるので、身の安全を第一に考え、むやみに抵抗しないようにしてください。
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アルゼンチン
病気・感染症情報
衛生・医療事情
ブエノスアイレス首都圏での衛生状態は比較的良く保たれ、一部の私立病院は設備も整っていて、欧米先進国に近い医療レベルが期待できます。ただし、私立病院の医療費に関して、旅行者の場合は外来・入院ともに高額となり、特に入院前には推定入院日数及び治療費に応じたデポジットを要求されます。国外への緊急緊移送も考えると、旅行者・出張者は十分な海外旅行傷害保険に加入しておいた方が良いでしょう。地方の病院や公立病院は、設備が不十分なものが多く、十分な医療が期待できないのが現状です。当地の公立病院は、外国人であっても診療費が無料となっていますが、邦人が安心して受診できる医療レベルとはいえません。
一般的な家庭薬はもちろん、日本では処方箋が必要な薬でも、当地では処方箋がなくても薬局で購入できることがあるようですが、薬の副作用については注意が必要です。現在内服している薬の一般名を英語かスペイン語でメモしておき、それを当地の医師に見せ、当地の薬を処方してもらうのが良いでしょう。
首都内の上水道は完備していますが、病原菌は検出されないものの、ラプラタ川の泥水を浄化しているので微細な砂が混入することがあります。飲用できますが浄水器で濾過する方がよく、飲用には市販のミネラルウォーターをお勧めします。
農業国のため、野菜・果物・乳製品・肉・卵・ワインなどは豊富で、食品の衛生管理はよく、市内のスーパーマーケットや一般食料品店、肉屋、八百屋で購入する分には問題ありません。ただし賞味期限を過ぎたものが棚に並んでいることがあるので、注意が必要です。また、田舎の農家や露店で売られている肉の調整品(サラミなど)は寄生虫などの怖れがありますので避けた方が無難です。どうしてもという時には、調理の際にしっかり加熱して下さい。レストランも通常レベルの店であれば、問題なく食事できます。
警戒すべき病気・感染症
消化器感染症
水質の違いから短期滞在者では疲労時などにしばしば下痢を催すことがあります。コレラや赤痢のような重篤なものではありませんが、十分な水分摂取と休養にも気を配ってください。特に発泡性のミネラルウォーターは硬水であるため、多く摂り過ぎると下痢を起こしやすくなります。また、路上や屋台で売っている食品では衛生管理が十分でないことも多く、購入を避けた方が無難です。上下水道が十分に完備していない農村地帯や貧困層の住む地域では、A型肝炎・細菌性赤痢・腸チフスなどの発生も見られています。十分に衛生管理されていない農場で飼われている豚肉から作られたサラミなどによる旋毛虫症という寄生虫疾患が、ブエノスアイレス郊外でもしばしば報告されています。旋毛虫は十分な加熱により死滅しますが、冷凍では生きていることがあります。地方に行くと農場や路上で「自家製ソーセージ」がよく売られていますが、そうしたものは生のまま食べないようにして下さい。また、加熱不十分な牛肉が原因と考えられる腸管出血性大腸菌感染症と、それによる溶血性尿毒症症候群がしばしば報告されています。特に小児がかかりやすく、2008年には小児人口あたりの患者数はアルゼンチンが世界一という報告もあります。
カゼ症候群
ブエノスアイレスでは、日内の気温差が激しく、また空気が乾燥し排気ガスによる大気汚染もあるためか、喉の違和感から始まってカゼをひくことが多いようです。日没後の気温低下に備えて夏でも上着を1着準備しておく方が無難です。旅行や出張でこられる方は、市販のカゼ薬やのど飴なども持参しておく方がよいでしょう。外出から戻ったときや食事の前には流水で手を洗う、うがいをするなどの予防にも心がけてください。毎年5月~8月の冬の時期はインフルエンザが流行します。2009年は日本同様アルゼンチンでも新型インフルエンザが大流行し、約600人が死亡しました。
デング熱
夏場に日中(特に明け方と夕方)、蚊に刺されることによりおこるウィルス感染症です。2008年末~2009年6月にかけて、北部およびパラグアイ国境地域で大きな流行が見られました(首都のブエノスアイレスでは見られません)。蚊に刺された後、3~15日(通常5~6日)の潜伏期間を経て、突然の発熱が起こります。38~40度の高熱が5~7日間続き、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛を伴い、薄いピンク色の発疹が出ることもあります。通常、症状が現れてから自然軽快するまでの期間は7日間前後です。まれに「デング出血熱」と呼ばれる重篤な状態になることがあります。口や鼻、消化管などの粘膜からの出血を伴い、通常でも10%前後、適切な手当がなされない場合には40~50%が死亡するといわれています。デング熱には有効な予防接種や予防薬がないため、北部の亜熱帯地域に旅行される場合には、長袖シャツ・長ズボンを着用し、肌の露出部分には虫除けスプレー等を2~3時間おきに塗布するなど、蚊に刺されないための予防が必要です。突然の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹等が現れた場合には、デング熱を疑って直ちに病院を受診してください。年によって流行状況が異なりますので、事前の情報入手に努めてください。
黄熱病
2008年3月、ブラジル、パラグアイとの3国国境地帯であるミシオネス州において、アルゼンチンでは42年ぶりに黄熱病の発生が確認されました。この地域にある「イグアスの滝」は観光名所として有名で、多くの日本人旅行者も訪れる場所です。潜伏期間は3~6日で、軽症から重症まで様々な症状(発熱、頭痛、嘔吐等)を起こしますが特効薬などはなく、対症療法が主となります。予防法は、予防接種を受けること、予防接種を受けていない場合は蚊に刺されないようにすることです。現在、アルゼンチン保健省では、入国に際して「黄熱病予防接種証明書(イエローカード)」を携行する義務はなく、予防接種の推奨等特段の措置はとっていませんが、特に蚊の多い夏場にミシオネス州へ渡航を予定されている方は、念のため黄熱病予防接種を受けることをお勧めします。
シャーガス病
アルゼンチン北部に散発する風土病で、トリパノソーマという原虫による感染症です。発熱・浮腫・リンパ腺炎などの症状が出ます。トリパノソーマを持ったサシガメという昆虫に刺されたり、その排泄物を口にしたりすることにより感染しますので、粗末な家で就眠する場合などは、殺虫剤・蚊帳など用いて防虫対策を十分に行ってください。サシガメは石壁の割れ目などに日中棲み、夜間吸血活動をします。通常のホテルで宿泊する場合には感染の機会は少ないと思われます。
ハンタウィルス肺症候群
野生ネズミの糞尿中に排泄されたウィルスによる感染症で、汚染された土ぼこりを吸い込むことによって感染します。突然の発熱・頭痛・悪寒の後、呼吸困難を生じます。致死率が高いので、罹患したら早期に入院治療が必要です。非常にまれですが、感染して咳き込んでいる人と長時間接触した場合に、人から人へも伝染することがあります。ブエノスアイレス市内ではほとんど見られませんが、郊外では珍しい病気ではありません。
HIV・AIDS
アルゼンチン保健省では輸血用血液のHIVスクリーニングを100%行っているとのことですが、輸血又は血液製剤によるHIV感染であるとの報告があります。そのため、輸血を受けるような事態(事件・事故による大きな外傷など)に陥らないようにくれぐれも注意が必要です。B型肝炎に対しても同様の注意が必要です。
狂犬病
狂犬病ウィルスを持った野生動物に咬まれることにより感染します。咬まれてから発症するまでの期間はまちまちで、数日から数ヶ月にわたります。いったん発症すると有効な治療法はなく、ほぼ100%近い致死率になります。原因となる動物として、南米では犬以外では猫やコウモリが問題となっています。サルタ州、フフイ州など北部の州においては犬やコウモリの感染が年に数例発生しています。フフイ州では2008年7月に14年ぶりに人への感染例を認めました。動物に咬まれた場合には、直ちに最寄りの病院を受診し、暴露後免疫の注射を受けることをお勧めします。
トラベルアドバイス
・水道水は飲用には適しません。飲み水はミネラルウオーターの利用が必須です。
・外食時は清潔なレストランでよく加熱調理されたものを食べてください。生野菜は避けてください。
・海外移送サービスを含む十分な補償内容の海外旅行保険への加入をお勧めします。
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アルゼンチン
自然災害情報
現状
洪水
ブエノスアイレスを含む北部地域では洪水が発生する可能性があります。
地震、火山
サンファンとメンドーサの地方は地震帯にあり、地震の影響を受けています。アルゼンチンとチリの国境にあるアンデス地方にある多くの火山は、いつでも噴火する可能性があります。噴火した火山からの瓦礫は、川を詰まらせ、溢れさせ、洪水や地すべりを引き起こす可能性があります。
トラベルアドバイス
・洪水が発生することがありますので気象情報に注意してください。
・地震が発生する可能性がありますのでご注意ください。
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❗️危険要因(アルゼンチン) ●犯罪事件 ・銃を使用した犯罪が頻繁に発生しています。
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⚠️要注意エリア ⚠️1 首都ブエノスアイレス市の周辺都市 【要警戒!】 ・警察官でも近づくのを避けたがるビジャ(villa)と呼ばれるスラム街が多数存在し、銃器を使用した殺人、誘拐、強盗といった凶悪犯罪が日常的に発生しています。 ・市内では旅行者を狙った盗難事件等が頻発しております。
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南アメリカの国・地域