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Top > アメリカ合衆国
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United States of America アメリカ合衆国 |
総合危険度:1.9
(総合危険ポイント:2445.7)
事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
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誘拐
危険度:5.3
(危険ポイント:170.7)
危険性が極めて高い項目であるため、 渡航・滞在するのはお控えください。
米国内では、身代金目的、性的暴行目的の誘拐事件のほか、乳幼児を狙った誘拐事件の発生が報告されています。また、メキシコの薬物を巡る治安情勢悪化に伴い、メキシコとの国境付近の州を中心に、多数の誘拐事件が発生しているとの報告があります。
・日常の行動をパターン化せず、出勤ルート・時間等は変化を持たせましょう。
・日頃から周辺の様子について、普段と違うかどうか注意する習慣をつけましょう。(監視・尾行等に敏感に気付くことが重要)
・個人情報の管理を徹底しましょう。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
0.2 |
アメリカ合衆国 |
14.4 |
(最新データ)
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傷害・暴行
危険度:1.7
(危険ポイント:2793.6)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
・外壁が2m以上あり、ガードマンが常駐しているといった警備体制の高いホテルや住居に宿泊しましょう。
・夜間の外出は極力避け、必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・人が銃器やナイフを持っている可能性がありますので、強盗被害にあった際には抵抗しないでください。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
21.0 |
アメリカ合衆国 |
232.1 |
(最新データ)
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窃盗
危険度:2.9
(危険ポイント:3752.5)
危険性が高い項目であるため、渡航・滞在するにあたり 十分な注意と安全対策が必要です。
侵入窃盗、自動車盗等の窃盗事件が、日本とは比較にならないほど多発しています。電車内や駅構内でスマートフォンやタブレット端末等を狙った窃盗事件が多発しており、注意が必要です。シアトル市警察によると、窃盗や強盗の被害品として、携帯音楽プレーヤーやスマートフォン、タブレット端末が近年特に目立つようです。
・アメリカでは自分の身は自分で守るのが常識であることを認識し、常に十分な注意をしてください。
・有名な観光地では特に警戒しましょう。
・外出時は荷物を宿泊場所に預け、できるだけ荷物を持たず両手が使えるようにしてください。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
356.2 |
アメリカ合衆国 |
1833.9 |
(最新データ)
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強盗・強奪
危険度:2.3
(危険ポイント:3763.0)
危険性が高い項目であるため、渡航・滞在するにあたり 十分な注意と安全対策が必要です。
全体的な傾向として、アメリカでは路上強盗の発生率が日本より高く、 けん銃使用の強盗事件が多発しています。人通りの少ない、暗い道を一人で歩くことを避け、一人で歩く必要があるときは、「安全」と感じる状況下でも、常に警戒心を持つ必要があります。
・外壁が2m以上あり、ガードマンが常駐しているといった警備体制の高いホテルや住居に宿泊しましょう。
・夜間の外出は極力避けること。必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
・ホテル客室扉を開閉した際には、必ずロックされたことを確認し、チェーン錠が備わっている場合には必ず使用する。室内にセーフティボックスが備わっている場合、貴重 品はセーフティボックス内に収納しましょう。(ホテルの部屋に侵入されるケースがあります。)
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
2.4 |
アメリカ合衆国 |
102.0 |
(最新データ)
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強姦・強制猥褻
危険度:1.3
(危険ポイント:131.8)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
・いかがわしいバーなどへ近付くことは、極力避けましょう。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
・見知らぬ人に声をかけられた場合は警戒してください。(睡眠薬が含まれた飲食物を与えられることで荷物を奪われたり、性犯罪の被害に遭う可能性があります。)
・夜間の外出は極力避け、必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅してください。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
6.8 |
アメリカ合衆国 |
26.4 |
(最新データ)
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テロ
危険度:1.3
(危険ポイント:0.6)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
2001年9月のいわゆる「9.11同時多発テロ事件」以降、米国においては、イスラム過激派組織によるテロが引き続き最大の脅威になっています。米国では、米国籍者あるいは米国永住権保持者等で、イスラム過激主義に影響を受けたいわゆる「ホーム・グローン」によるテロの脅威が年々高まっています。特に近年は、イスラム過激派組織のISIL及びその支持者が、ソーシャルメディア等を活用して欧米へのテロ攻撃を繰り返し呼びかけており、米国においても、こうした呼びかけに呼応する形でテロへの警戒感が高まっています。
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国内での死傷者数(人) |
日本 |
0 |
アメリカ合衆国 |
171 |
(最新データ)
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殺人
危険度:1.3
(危険ポイント:68.8)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
ニューヨークは、アメリカの大都市の中では比較的安全と言われていますが、日本と比較して犯罪発生件数が非常に多い上、銃器を使用した殺人事件等の凶悪犯罪も発生していますので、注意が必要です。
・夜間の外出は極力避けること。必要な場合は乗用車を利用し、短期間で帰宅しましょう。
・不審者等がいないか警戒し、危険を感じたら大通りや商店など人目の多い場所に逃げましょう。
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人口10万人あたり発生件数(件) |
日本 |
0.3 |
アメリカ合衆国 |
3.9 |
(最新データ)
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政情不安
危険度:1.1
(危険ポイント:7.8)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
近年は、イスラム過激派組織のISIL及びその支持者が、ソーシャルメディア等を活用して欧米へのテロ攻撃を繰り返し呼びかけており、米国においても、こうした呼びかけに呼応する形でテロへの警戒感が高まっています。米国国土安全保障省の国家テロ勧告システムは、確度の高いテロ脅威情報が存在する場合にアラートを発出するものです。2015年12月からは、テロ情勢の傾向・現状を伝える公報(ブレティン)も発出されることとなりました。現時点でアラートは発出されていませんが、テロの脅威は決して低くないとみられ、十分な注意が必要です。
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自然災害
危険度:1.3
(危険ポイント:3793.1)
危険性がある項目のため、事前に危険情報を確認し、 注意して渡航・滞在してください。
ハリケーン
6月から11月の終わりまで、南部の地域ではハリケーンが発生しやすくなります。
火山
アメリカにはいくつか火山があります。
地震
アメリカでは地震が発生することが時々あります。
山火事
夏の間、熱く乾燥した天候と強い風の影響で、しばしば山火事が発生します。
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2007〜2016年 被災者数(人) |
日本 |
1,449,493 |
アメリカ合衆国 |
15,027,382 |
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交通機関事故
危険度:2.2
(危険ポイント:8546.5)
危険性が高い項目であるため、渡航・滞在するにあたり 十分な注意と安全対策が必要です。
・サイレンを鳴らしていなくても、すぐ後ろのパトカーのライトの点滅は「止まれ!」の合図。例)邦人旅行者が合図に気づかず走行を続けた結果、逃亡罪で逮捕される事件も起きてます。
・停車後は運転席から離れず、全て警官の指示に従い、誤解を与える行動を取らない。例)勝手にダッシュボードの中の免許証などを取ろうとしない。銃や武器を隠していると思われます。
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人口10万人あたり死亡者数(人) |
日本 |
3.8 |
アメリカ合衆国 |
10.3 |
(最新データ)
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アメリカ合衆国
テロ情報
現状
2001年9月のいわゆる「9.11同時多発テロ事件」以降、米国においては、イスラム過激派組織によるテロが引き続き最大の脅威になっています。米国では、米国籍者あるいは米国永住権保持者等で、イスラム過激主義に影響を受けたいわゆる「ホーム・グローン」によるテロの脅威が年々高まっています。特に近年は、イスラム過激派組織のISIL及びその支持者が、ソーシャルメディア等を活用して欧米へのテロ攻撃を繰り返し呼びかけており、米国においても、こうした呼びかけに呼応する形でテロへの警戒感が高まっています。米国国土安全保障省の国家テロ勧告システムは、確度の高いテロ脅威情報が存在する場合にアラートを発出するものです。2015年12月からは、テロ情勢の傾向・現状を伝える公報(ブレティン)も発出されることとなりました。現時点でアラートは発出されていませんが、テロの脅威は決して低くないとみられ、十分な注意が必要です。
現状
イスラム過激派組織
2009年12月に、イスラム過激派組織AQAPと関連を有すると見られるナイジェリア国籍の男がアムステルダム発デトロイト行きの旅客機を爆破しようとする事件が発生したことに続き、2010年5月には、ニューヨーク市の繁華街タイムズ・スクエアで爆弾テロ未遂事件が発生しました。2011年には、アル・カーイダの指導者で「9.11同時多発テロ事件」をはじめとする多くのテロ事件の首謀者とされるウサマ・ビン・ラーディンが殺害されましたが、アル・カーイダ全体としてみた場合、依然テロの脅威は存在しているといわれており、引き続き警戒が必要です。
ホーム・グローンテロリスト
タイムズ・スクエアでの爆弾テロ未遂事件は、パキスタン系米国人による犯行でした。2013年4月には、ボストンマラソンの会場付近で爆発が発生し、3名が死亡、260人以上が負傷する連続テロ事件が発生しましたが、同事件の犯人もイスラム過激主義に感化され、米国内で過激化し、本件テロを敢行するに至ったものと見られています。また、2015年12月には、カリフォルニア州サンバーナーディーノにおいて、イスラム過激主義に感化して過激化した米国市民及び永住者の男女2名による銃撃テロ事件が発生し、14名が死亡しました。
その他
その他、特殊権益保護派(動物愛護や環境保護等を唱える過激派等)、右翼過激主義者グループ(白人優越主義過激派等)、左翼過激主義者グループ等によるテロについても、引き続き警戒が必要です。
トラベルアドバイス
・イスラム過激派組織の標的となる要因を抱えており、今後、国内においてテロが発生する可能性があります。
・テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努めてください。
・テロはどこででも起こりうるという意識を持つとともに、万が一テロの発生現場に遭遇した場合は、現場から離れることを優先してください。
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アメリカ合衆国
犯罪・誘拐情報
各主要都市の状況
アトランタ
ダウンタウンから市内南西部周辺地区で凶悪犯罪が頻発しています。深夜から早朝にかけてのガソリンスタンドやスーパーマーケットの駐車場、飲食店付近は強盗等の犯罪に巻き込まれやすくなっています。また、比較的安全とされる市内北部でも自動車盗、空き巣、車上狙いなどの被害が発生しています。
アンカレジ
アラスカ州での犯罪発生率は横ばい状態であるが高く、その理由に、他州に比べて州民の平均年齢が低いこと、住民の男女比率において、男性の占める割合が高いこと、冬は日照時間が短く犯罪を誘発しやすいこと、などを挙げています。
サンフランシスコ
サンフランシスコ市内では、いわゆるナイトクラブ周辺でのギャング同士の抗争に起因する発砲事件や銃器を使用した強盗等の凶悪犯罪が多発しています。発生場所は、裏通り等のひと気の無い場所だけではなく、バスや路面電車等の公共交通機関においても発生しています。観光地の中でも凶悪犯罪の発生が多い地域としては、ユニオン・スクエア南西に位置するテンダーロイン地区、マーケット・ストリートの南部に位置し、美術館やAT&Tパーク(野球場)が所在するサウス・オブ・マーケット(ソーマ)地区、及びジャパンタウン地区の南部地域等が挙げられます。邦人旅行者に多い被害として、観光スポットやショッピングモール等の駐車場における車上ねらい、バスや路面電車等の公共交通機関の車両内におけるスリ、空港やホテル、レストラン等における置き引きが報告されています。
サンノゼ
サンノゼ市は在留邦人が多く、全米でも治安の良い大都市のひとつと言われていますが、日本食材店や日本料理店といった邦人の方が多く集まる場所では、多くの邦人の方が車上狙い等の犯罪被害に遭っていますので油断は禁物です。また、インターネットの地域情報コミュニティサイトを悪用した詐欺被害の報告もありますので、特に、賃貸物件や自動車の購入を予定されている長期滞在の方は注意が必要です。
シアトル
シアトルは全米の大都市の中で、家族とともに住みたい都市の上位にランクされ、比較的「治安が良い」と言われています。しかし、「治安が良い」とは、あくまで米国の中ではという条件付きで、東京や大阪など日本の大都市と比べると治安は格段に悪く犯罪発生率は高いと言えます。シアトル市のダウンタウンは比較的安全と言われていますが、ベルタウン、キャピトル・ヒル、ダウンタウン南部などの一部地区では殺人、強姦、強盗等の凶悪事件や侵入窃盗、自動車盗等の窃盗事件が、日本とは比較にならないほど多発しているほか、銃器発砲事件も頻発しています。また、シアトル市及びその郊外の都市ではギャングの活動も活発で、ギャング関連の銃器発砲事件や殺傷事件等が発生しています。こうした中、在留邦人や邦人観光客が犯罪被害に遭うケースも数多く報告されています。車上狙いや置き引きなどの盗難が主ですが、過去には銃器を突き付けられ所持品を強奪された強盗の被害も報告されています。シアトル市警察によると、窃盗や強盗の被害品として、携帯音楽プレーヤーやスマートフォン、タブレット端末が近年特に目立つようです。携帯音楽プレーヤーを使用しながら、又はスマートフォンなどを操作しながら歩行することは、警戒心を鈍らせ、犯罪者の格好のターゲットとなる可能性があるので、使用中は周囲に十分な注意を払う必要があります。
シカゴ
シカゴでは、治安が悪い地域とそうでない地域がはっきりと分かれています。シカゴ市内で特に治安が悪いのは、ダウンタウンから離れた南部及び西部地域です。これらの地域では発砲事件が日常的に発生していることから、用もないのに立ち入ることは絶対に避けてください。具体的には、シカゴ大学から南、チャイナタウンから南西、NBAシカゴ・ブルズの本拠地ユナイテッドセンターから西が犯罪多発地域と見なされています。他方、総領事館が所在するダウンタウン中心地の治安は、比較的安全と見なされていますが、観光客を狙ったスリやひったくりが多数発生しており、注意が必要です。また、アーリントンハイツ、シャンバーグ、ホフマン・エステーツ等、在留邦人が多く居住しているシカゴ郊外北西の町では、治安は良好です。シカゴ市内の公共交通機関であるCTA高架鉄道は、非常に便利ですが、駅周辺も含め、必ずしも治安が良くなく、特に電車内や駅構内でスマートフォンやタブレット端末等を狙った窃盗事件が多発しており、注意が必要です。
デトロイト
米国の他の都市と同様、地域によって治安情勢に違いがあり、必ずしもデトロイト市全域が危険な場所ではありませんが、再開発の進んでいない市の一部に放置された家屋や廃墟が犯罪の温床となっており、昼夜を問わずこれらの地域には絶対に近づかないよう留意する必要があります。加えて、2013年7月、デトロイト市は、財政破綻の申し立てを行い、市の行政は厳しい財政に陥っており、警察も例外ではありません。デトロイト市警は恒常的な資金不足、人員不足に悩まされており、組織内の改革は進んでいるも、市民に対して十分なサービスを提供しているとは言えません。なお、総領事館や、在留邦人がよく訪れる場所(プロ野球、プロフットボール、プロアイスホッケー、美術館、コンサート会場等のイベント会場等)はデトロイト市の中心部(ダウンタウン)にあります。ウエインステート大学の調査によれば、デトロイト市のダウンタウンは全米の主要都市のダウンタウンと比較して安全であるという結果が発表されています。また、ほとんどの日系企業や在留邦人が居住するデトロイト市郊外は、生活水準が高く、治安も良好で安心して滞在・生活をすることができます。これまで邦人が凶悪犯罪の被害に遭ったという情報はありませんが、犯罪に対する基本的な警戒は怠らないよう注意してください。
デンバー
薬物に関わる対社会的な犯罪や飲酒トラブルによる軽微な犯罪の増加が見受けられます。他方、加重暴力、強姦、強盗などの凶悪犯罪については、微減しております。デンバー市内で特に治安の悪い地域は、市内ダウンタウン北部に位置するファイブ・ポイント及び市中央を東西に貫通するコルファックス通り沿いです。こうした地域では、依然として、未成年者で構成された暴力グループによる事件、駐車場などで起こるけん銃強盗事件などが特に夜間に発生しています。また、同地域においては、麻薬や覚醒剤に関連する犯罪やギャング間の抗争も発生しており、犯罪に巻き込まれないように注意することが大切です。
ナッシュビル
ナッシュビル州都圏警察は、ナッシュビル市内に各方面本部を設置して犯罪防止のための治安対策に取り組んでいますが、すべての犯罪が抑止されたわけではなく、銃器を使用した強盗等の認知総件数は日本と比べれば依然として多い状況です。ナッシュビル市北部や南東部の一部では、凶悪犯罪が頻発し、犯罪組織による銃器・薬物の違法取引も活発に行われている地域があることから注意が必要です。また、市内各地にあるプロジェクトと呼ばれる公営住宅では一般的に些細な住民同士のトラブルなどが起きやすく、犯罪発生件数も他の地区と比べて多くなる傾向があります。なお、夜間や深夜等の人通りが閑散となる時間帯には、路上強盗や車上狙い等が発生しているので安全対策を徹底することが肝要です。
ニューオーリンズ
特に強盗や強姦に顕著な増加傾向が見られます。ニューオーリンズは、多くの観光客が訪れる観光都市ですが、全米の中でも対人口比殺人発生率がトップクラスであり、国内有数の犯罪多発都市と言われています。観光客に人気のあるフレンチクオーター周辺等は警察の治安対策により、犯罪の発生は相当程度抑止されていますが、市内にはギャング同士の縄張り争いや薬物の違法取引が活発な地域があります。最近ではパレード行事に対する銃撃事件の発生が続いています。大勢の人が集まるイベントに参加する際は、同種犯罪に巻き込まれることのないよう注意が必要です。
メンフィス
メンフィス市は全米各都市の中でも対人口比犯罪発生率が高いと言われています。メンフィス市警察が連邦及び州政府からの支援を得て治安対策を強化したことから、同市の犯罪認知件数は2006年から一時期減少傾向にありましたが、2010年頃から再び増加傾向に転じています。犯罪多発地域は限定されていることが多いですが、メンフィス市及びその周辺にあるギャング組織は薬物・銃器密売等の不法活動を巡って摩擦を繰り返しており、治安に悪い影響を与えています。
サンタフェ市
サンタフェにおいては、若者による犯罪率が高く、滞在する際は、ひったくり等に特にご注意ください。
ニューヨーク
ニューヨークは、アメリカの大都市の中では比較的安全と言われていますが、日本と比較して犯罪発生件数が非常に多い上、銃器を使用した殺人事件等の凶悪犯罪も発生していますので、注意が必要です。ニューヨークでは、空港、ホテル、飲食店、繁華街の路上及び地下鉄車内等でカバンから財布等の貴重品をすられたり、カバンを置き引きされる犯罪被害が多く発生しています。ホテルの自室であっても、外出時に部屋に侵入され貴重品を盗まれる被害も発生していますので、貴重品の管理には十分注意が必要です。また、繁華街で路上パフォーマンスに見とれているうちに、バックパック等背負う形のカバンから貴重品を抜き取られたり、スマートフォンやタブレット端末等の人気商品を路上で使用していた時にひったくり被害に遭うケースも報告されています。更に、人通りの少ないエリアや深夜早朝の時間帯の路上においては、強盗に襲われ負傷する事件も発生していますので、特に注意が必要です。
ヒューストン
米国の中では、テキサス、オクラホマ両州は比較的治安がよいと言われていますが、テキサス州及びオクラホマ両州については、殺人・重傷害、強姦、加重暴行等の凶悪犯罪の発生率が全米平均と同程度もしくはそれ以上となっています。特に、テキサス州では、州法において、他州に比べ広範な銃器等の使用を認めており、自身の財産の保護、強姦、放火、不法侵入、強盗、夜間の窃盗、夜間の器物破壊等にも殺傷武器の使用による防護が認められています。2007年には「キャッスル・ドクトリン(自身の身や財産に危険を感じた場合の殺傷能力のある武器使用を正当化する法律)」の範囲を拡大し、身に迫った脅威に対して可能な限り逃げることを義務付けていた条項が撤廃されています。なお、警察当局によれば、当地では駐車中の車の後部座席やトランクにいれておいた荷物が盗まれる等の自動車盗が多いとのことです。車を離れる際には、短時間でもきちんと鍵をかける、貴重品を車内に残さない、外から見える場所に物を置かないよう注意が必要です。又はホテルの受付カウンターでの手続き中やレストランでの食事中に荷物を置き引きされる等の被害も散見されます。
ボストン
ボストンは米国の他の主要都市と比べると比較的治安が良いと言われており、特定の犯罪多発地域を除けば、日常の生活・滞在の中で危険を身近に感じることはほとんどありません。しかしながら、日本の犯罪発生率に比べると高い水準で推移しています。また、不特定多数の人が集まる空港、駅、ホテル、レストラン等では窃盗、ひったくり、車上荒らし、自動車盗難事件等も発生しています。このため、人込みの中では周囲の状況に気を配り、パスポートや貴重品等の所持品は肌身離さず携行する等、防犯上の基本的な心構えをしっかり持って行動するよう心掛けてください。
ポートランド
オレゴン州の州都セーラム、主要都市ポートランド、アイダホの州都ボイジー等においても前年と比べて犯罪発生総数は減少傾向にありますが、いずれの都市でも多くの犯罪が発生しており、日頃の生活に十分な注意が必要です。主要犯罪の中でも特に多い自動車窃盗や車上狙いのほとんどは、路上駐車や大型ショッピングモールの駐車場に駐車している車両を狙ったものです。ポートランド市及びその近郊では、公共交通機関が発達し、市民に広く利用されています。犯罪防止のため、公共交通機関の車内や駅には監視カメラや非常ボタンが設置され、警察官によるパトロールが必要に応じ実施されていますが、夜間、単独での利用は避けるようお勧めします。さらに、降車後の目的地までの治安状況にも十分注意してください。
マイアミ
邦人旅行者が多く被害に遭っている犯罪は、車上狙い、置き引き、スリ、ひったくりといった窃盗事件です。これらは、不特定多数の人が集まるテーマ・パーク、ショッピングモール、空港等において多発しています。また、マイアミ市街地及びその周辺では銃器を使用した強盗事件等も発生していますので、注意が必要です。マイアミにおける治安の悪い地区は、低所得層が多く居住するマイアミ中心部から北部にかけての地域(リトル・ハバナ、リトル・ハイチ、モデル・シティー(リバティー・シティー)、アラパタ、オーバー・タウン、ダウンタウン、オパ・ロッカ、ハイアリア等です。同地域には、昼間でもできる限り立ち入らないようにしてください。
ラスベガス
大規模なカジノ・ホテルが建ち並ぶ表通りは比較的安全ですが、人通りの少ない裏通りには、薬物の売人や売春婦、泥酔者等が少なからず存在し、トラブルに巻き込まれる可能性がありますので、できる限り立ち入らないようにしてください。邦人観光客がよく被害に遭う犯罪は、スリ及び置き引きです。カジノでゲームに夢中になっているところ、足元やゲーム機の脇に置いたバッグ等を盗まれる被害が多く発生しています。有名なカジノ・ホテルの客室内において、就寝中に金品が盗まれる事件が報告されています。どのようなホテルでも、室内に入った際は、チェーン・ロック等内側からも施錠するよう注意が必要です。
ロサンゼルス
日本人旅行者の被害で一番多いのは、バッグを目の届かない場所に置いた隙に盗まれる置き引き、開いたバッグから財布を抜き取られるスリ、レストランの駐車場等に止めている間の車上荒らしです。また、銃やナイフを突きつけられて金品を盗られる強盗被害の報告も多くあります。観光名所(ユニバーサルスタジオ、ディズニーランド等)や空港、ホテル、レストラン(特にビュッフェスタイル)、駐車場(日系スーパーのものを含む)などにおいて、貴重品の管理は、相当慎重に行う必要があるでしょう。ひったくりや強盗に関しては、白昼、被害者が複数名で行動中においても発生していますので注意してください。ロサンゼルス・ダウンタウンにあるリトル・トーキョーには、地元警察と日系市民グループの運営による「リトル・トーキョー交番」が開設されています(1st street沿い)。この交番は、地域の防犯と観光旅行者等のための案内所として設立され、旅行中に困ったときは、日本語による無料相談ができますので、活用すると良いでしょう。
ワシントンD.C.
ワシントンD.C.は、米国の首都であることから安全な都市であるとのイメージを持たれやすいですが、人口10万人当たりの犯罪発生率からみれば、全米で最も犯罪の多い都市の一つです。特に、キャピトル・ヒルの北東(NE)及び南東(SE)地区は危険な地域となっています。ワシントンD.C.北西(NW)地区は、全般的にはNE地区やSE地区よりも治安は良好であるものの、娯楽施設が充実している繁華街が点在することから、強盗等の犯罪が多発しています。さらに、比較的安全と言われている日本国大使館付近でも殺人事件、けん銃所持強盗事件等が発生しているので、注意が必要です。ワシントンD.C.に勤務する邦人の多くは、メリーランド州やバージニア州に居住していますが、これらの州は窃盗等の財産犯罪は別として、ワシントンD.C.と比べて凶悪な犯罪が少ないため、比較的安全な地域といえます。しかし、そのような地域においても、日本や東京と比較すれば犯罪発生率は高く、十分な注意が必要です。
トラベルアドバイス
・アメリカでは自分の身は自分で守るのが常識であることを認識し、常に十分な注意をしてください。
・有名な観光地では特に警戒しましょう。
・外出時は荷物を宿泊場所に預け、できるだけ荷物を持たず両手が使えるようにしてください。
・クレジットカードはスキミングを警戒し、信用できる場所でのみ使用しましょう。
・夜間の一人歩きは避け、ひと気のない場所には行かないでください。
・万一、強盗やひったくり、すりなどの被害に遭った場合は、相手が凶器を所持している場合もあるので、身の安全を第一に考え、むやみに抵抗しないようにしてください。
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アメリカ合衆国
病気・感染症情報
ワシントンD.C.の衛生・医療事情
医療水準、病院施設とも充実していますが、医療費は非常に高額です。また、事故、急病などで救急施設を利用する際には、受付で診療費の支払能力を問われることがあるので、現金、小切手、クレジットカード、海外旅行保険加入証明など、支払能力を十分証明できるものを持参する必要があります。
ワシントンD.C.およびその近辺は緑が多く、大気汚染の問題はありません。上水道の水をそのまま飲用しても安全であるとされていますが、バージニア州、メリーランド州、ワシントンD.C.を流れるポトマック川では富栄養物や沈殿汚染物などによる汚染が問題になっており、飲料水の水質低下が危惧されています。また、時にレストラン等でA型肝炎や食中毒が発生することがありますので、生もの(特に貝類)には注意してください。米国でも食品汚染が問題になっており、腸管出血性大腸菌(病原性大腸菌O-157等)、リステリア症(生乳や殺菌が不十分なチーズ等が原因になることが多い)、サルモネラ菌感染などが良く報告されています。
ワシントンD.C.の警戒すべき病気・感染症
Poison Ivy(ツタうるし)による接触性皮膚炎
身近にある毒性の強い草で、3枚の葉が1組になって枝についています。Poison Ivyの毒性はウルシと同じウルシオールという物質によるもので、これが原因でかぶれます。最初はこの草に触った手足や顔にうすくブツブツが出来ますが、しだいに広がり、水疱を作ります。Poison Ivyと思われる草に触れたと思われる場合には、その部分をできるだけ早く十分に水洗いをしてください。痒みは氷で冷やすことや冷たいシャワーを浴びることで和らげることができます。全米でも毎年1000~5,000万人の人たちがPoison Ivyの被害にあっているという報告もありますが、そのうち10~15%の人がウルシオールに対する感受性が極めて高く、重症化することがあります。顔や腕なども腫れてくることがあり、このような場合には皮膚科の受診が必要となります。
ライム病
Ixodes と総称されるマダニ(通称シカダニ)の仲間に吸血されてB. burgdorferiという細菌が感染し起こる病気です。米国東北部に多く、マダニの吸血活動期である春から夏にかけて発生し、毎年、25,000人以上が感染していると言われています。米国東北部の感染地域に位置する、ワシントンD.C.周辺のメリーランド州やバージニア州はハイリスク地域とされていますので注意が必要です。ブッシュ前大統領も2007年に感染し、話題となりました。病原菌を持ったマダニに咬まれてから3~32日後に紅斑、リンパ節の腫張やインフルエンザ様の症状が出てきます。その後、髄膜炎、多発性神経炎等の神経症状、不整脈等の循環器症状、関節痛、関節の腫張等の関節炎症状をきたすことがあります。治療には抗生物質が有効です。
ウエストナイル感染症
野鳥がウイルスの運び屋となり、ウイルスを保有した野鳥の血を吸った蚊に人が刺されて感染する病気です。米国では1999年にニューヨークで初めて患者が発見さ、その後発生地域と感染者数は増える傾向にあると言われています。2003年には全米で9862人の感染が報告され、264人が死亡しています。最近では2012年に、テキサス州等の南部諸州を中心に大きな流行となり、全米で5,674人の感染者(死亡286人)が報告され、ワシントンD.C.周辺でもメリーランド州で47人(6人死亡)、バージニア州で36人(4人死亡)、ワシントンD.C.では10 人(1人死亡)の発生がありました。
ニューヨークの衛生・医療事情
米国の医療費は非常に高額です。その中でも、ニューヨーク市マンハッタン区の医療費は同区外の2倍から3倍ともいわれており、一般の初診料は150ドルから300ドル、専門医を受診すると200ドルから500ドル、入院した場合は室料だけで1日数千ドルの請求を受けます。例えば、急性虫垂炎で入院し手術後腹膜炎を併発したケース(8日入院)は7万ドル、上腕骨骨折で入院手術(1日入院)は1万5千ドル、貧血による入院(2日入院、保存療法施行)で2万ドル、自然気胸のドレナージ処置(6日入院、手術無し)で8万ドルの請求が実際にされています。治療費は、診察料、施設利用料、血液検査代、画像検査代、薬品代などとそれぞれ別個に請求されるので注意する必要があります。
高額な医療費に対しては、渡航後に当地の医療保険に加入するか、渡航前に十分な補償額の海外旅行障害保険(100%カバー)に加入して備えておく必要があります。100%カバーの保険に加入していれば、キャッシュレスで受診することが可能なこともあり、また保険会社が医療費を病院側と交渉してディスカウントする可能性もあります。病気や怪我など1回の入院で数百万円から1千万円になることを覚悟してください。病状がそれ程緊急性を要しない等、事情が許せば航空運賃を負担したとしても、本邦に帰国して診療を受けた方が良いケースもあります。また、実際に当地で治療を受ける前には、加入の海外旅行保険会社に事故速報の連絡を入れて、医療機関名のみならず、当地での治療の要否についてもアドバイスを求めてから受診すると良いでしょう。
海外旅行傷害保険のキャッシュレスサービスは便利ですが、実際に行われていない手術費などが医療機関から保険会社に請求されるなど悪用される場合があります。知らない間に旅行傷害保険の限度額を超えていたという報告もありますので、保険を使用した場合は保険会社にその都度、治療内容と請求額をご自身で確認してください。海外旅行障害保険の1疾患についての支払いの限度(金額や期間)についても留意する必要があります。
ニューヨークの警戒すべき病気・感染症
ライム病
ニューヨーク周辺の風土病ともいえる疾患です。Borrelia burgdorferi(ボレリア菌)とよばれる細菌が原因であり、ダニに刺されることにより感染します。全米で毎年約2万件の発生が報告されていますが、その80%以上が米国東北部に集中しており,ここニューヨーク州(NY州)だけで全体の発生数の約5分の1を占めています。NY州の中ではSuffolk郡(ロングアイランド地域)及びWestchester郡の2地域に発生が集中しています。いずれの郡もニューヨーク市近郊に位置しています。米国東北部では鹿ダニ(Ixodes scapularis)が媒介します。鹿ダニの活動期は幼虫が5月から7月、成虫が8月から9月であり、幼虫の吸血活動が活発なところから、患者の発生時期もこれに一致した前期に大きい二峰性を示します。症状は、初期の感冒のような症状、特有な発疹、心症状、関節炎、神経精神症状と多岐に渡り慢性化が問題となっています。
ウエストナイル脳炎その他蚊媒介感染症
1999年夏、ニューヨーク市周辺でウエストナイル脳炎の流行が報告されて以来、毎年、蚊の活動が活発になる時期になると全米で数千人、ニューヨーク市で数十人の感染者が報告されています。蚊によってウエストナイルウイルスに感染すると、約8割の人は無症状ですが、約2割の人が発熱、頭痛・筋肉痛、消化器症状などを呈します。脳炎や髄膜炎を起こすのは感染者の約1%以下ですが、高齢者では発症し易くかつ重篤化する傾向があります。
トコジラミ
本邦では「南京虫」として知られる「トコジラミ」は、当地では「Bed Bug」と呼ばれています。シラミと名づけられていますがカメムシの仲間であり、成虫でも3ミリメートルに満たない小さな昆虫です。その名の通り床やベッドに棲みついており、近づく動物の血液を吸って生活する吸血性の寄生昆虫です。ニューヨークは古い建物が多いため,気候や条件が整えば大発生します。大発生時には、ニューヨーク市の衛生当局から注意報が発せられます。特に暖房が入り換気が行き届かない冬場に大発生することが多く、ホテルなどの宿泊施設でも被害がみられます。症状は、刺し口を中心として非常に痒く、発赤を伴います。痒みは刺されて2日目ぐらいがピークで、赤みは2週間以上消えないことがあります。
エボラ出血熱
2014年の西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行にともない、当国でも同地域からの移入と思われる患者が発生し、その治療に当たった一部の医療従事者が二次感染するといる事例がありました。発症すると死亡率の極めて高い疾患であり、同地域で患者と接触するなどし、発熱等の症状があるなど、発症の可能性のある方は、すみやかに当地の保健当局等に相談する必要があります。
マイアミの衛生・医療事情
マイアミを含めフロリダ州は最新医療設備と技術を有する医療機関が多く、海外から最新の医療サービスを求め来訪する外国人も多く見られます。しかし、医療費は米国の中でも高額で、医療保険の有無により受けられる医療の質に大きな格差が生じています。したがって、来訪者は海外傷害医療保険などに加入されるなど事前の対策を十二分に講じておくことを強くお勧めします。
マイアミの警戒すべき病気・感染症
熱中症、脱水症
年間を通して直射日光が強く、また特に夏期は高温多湿となるので熱中症(日射病,熱射病)、日焼けに注意が必要です。フロリダ州には世界有数の遊戯観光施設が数多くあり、規模が桁違いに大きいということもあって、日中、夢中になって遊んでいると、知らず知らずのうちに脱水から熱中症にかかってしまう方もいます。帽子をかぶる、日陰に入って時々休む、必要な水分と電解質を十分に取るなどの予防策をとることが重要です。日常生活の範囲内でも熱中症は発生します。高齢者、基礎疾患のある方は特にご注意ください。
旅行者下痢症,食中毒
シガテラ毒(シガトキシン、マイトトキシンなど)によるシガテラ中毒は、熱帯及び亜熱帯の主としてサンゴ礁の周囲に生息するシガテラ毒魚を摂取することによって起こる致死率の低い食中毒の総称で、世界中で毎年約2万人もの人が中毒を起こしています。米国ではそのほとんどが、フロリダ州とハワイで報告されています。中毒症状は多彩で、発病時間は比較的早く、食後1~8時間程度で現れ、時に2日以上のこともあります。ガテラ毒を蓄積する魚は、数百種とも言われていますが、その毒素は、ハリケーンや開発などによりサンゴ礁が大規模に破壊されると発生する藻類によって作り出されると考えられており、シガテラ毒魚はこの藻類を食べることによって毒化するため、初めから全てのシガテラ毒魚が毒を持つのではなく、地域、個体、時期などにより毒性にばらつきが見られます。また一般的には、草食魚より肉食魚、小型の魚より大型の魚、幼魚より老成魚、筋肉より内蔵のほうが毒性は高いとされています。また、この毒素は、加熱調理あるいは冷凍によっても解毒されません。邦人観光客がレジャー施設で提供された魚を食して症状が発生したという報告もありますので十分に注意してください。
ウェストナイル熱
ウェストナイル熱は、2003年の大流行で全米で約1万人の患者が出て以来、漸減傾向にありましたが、2012年には5,674人の患者があり、内286人の死亡が確認されています。2013年の患者数は2,469人と減少し、フロリダ州では7人となっています。ウエストナイルウィルスによるウエストナイル熱は、脳炎を併発し胸背部の丘疹を特徴とする、場合によっては致死的な感染症です。虫除けスプレー、長袖長ズボンなどを着用するなど、危険を伴う地域での活動には十分注意しましょう。
デング熱
デング熱と呼ばれる一過性の熱性疾患を発症させるウイルス(フラビウイルス属)は、東南アジア、インド、中米、南太平洋の南北両回帰線の間にある国々を中心に分布しています。近年米国本土でも、1980年に米国テキサス州南部でメキシコでの流行に伴って数件の症例が報告され、2001年にはハワイで限定的な流行がありました。フロリダ州でも、2009年にキーウエストで、2013年マーチン郡で、それぞれ数十名の輸入例ではない地域内で感染したデング熱患者が出ています。デング熱ウイルスを媒介する「ネッタイシマカ」はフロリダ州全域に生息しているため、今後も散発的な流行がつづく恐れは十分にあります。デング熱のほとんどは重症化することなく治りますが、一部で出血傾向を伴ったデング出血熱やショック状態になる場合があります。これまでのところ有効な予防薬・予防接種はありません。発熱に対しては、アセトアミノフェン(タイレノールやパナド-ル)を用います。アスピリンなど血小板の働きを妨げる作用があり、出血傾向を助長する鎮痛解熱薬は使用しないで下さい。感染予防策としては、蚊に刺されないようにすることが最も大切です。戸外に出るときは、虫よけスプレーの使用や、できる限り長袖、長ズボンを着用すること、蚊の活動が活発な日の出や夕暮れ時の外出を避けること、居住空間近辺の蚊の発生しそうな下水、水回りの清掃(余分な水たまりの除去)をすることをお勧めします。
その他
2008年にA型肝炎(メキシコ産の野菜などが汚染)、2010年に鶏卵のサルモネラ菌汚染による多数の症例が、2011年、2012年にはサルモネラ菌および病原性大腸菌の流行が全米で報告されました。
トラベルアドバイス
・医療費は非常に高額です。事故、急病などで救急施設を利用する際には、受付で診療費の支払能力を問われることがあるので、現金、小切手、クレジットカード、海外旅行保険加入証明など支払能力を十分証明できるものを持参する必要があります。
・上水道の水をそのまま飲用しても安全である地域もありますが、飲料にはミネラル水の購入をお勧めします。
・衛生事情で特に問題となることはありませんが、外食時は清潔なレストランで食べてください。
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6月から11月の終わりまで、南部の地域ではハリケーンが発生しやすくなります。
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夏の間、熱く乾燥した天候と強い風の影響で、しばしば山火事が発生します。
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❗️危険要因(アメリカ合衆国) ●テロの脅威 ・イスラム過激派組織によるテロが最大の脅威になっています。
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⚠️要注意エリア ●アメリカ全土 【要警戒!】 ・イスラム過激派組織によるテロが最大の脅威になっています。
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